登山と写真を中心に、山へ向かったときの経験をかなり個性的な文章で残しているブログです。
サイトの説明には「Z9/Z6II/Z50/X-E3で写真撮ってますけど特別ニコンが好きな訳ではないです」とあり、実際の記事でも撮影に使ったカメラとレンズが写真ごとに記されています。
ただ、カメラを中心にした写真ブログという印象だけで読み始めると、少し違います。
写真は確かに非常に重要なのですが、それ以上に面白いのが、登山中に起きた失敗や苦労まで、かなり正直に書いてしまうところです。
美しい写真と、あまり美しくない登山
このブログでは、北アルプスや南アルプスなどの美しい山岳写真が多く掲載されています。
2025年だけを見ても、槍ヶ岳、地蔵岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳、不帰キレット、悪沢岳、双六岳、鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、北岳、甲斐駒ヶ岳、空木岳、燕岳と、かなり本格的な山行が続いています。
写真だけを眺めれば、かなり洗練された山岳写真のブログです。
ところが文章を読み始めると、印象が変わります。
「体力が尽きた」
「予定通りに終われなかった」
「もう二度と登りたくない」
「よく帰ってこれたな」
といった言葉が次々と出てきます。
この写真の美しさと、登山の現実とのギャップが、このブログの大きな魅力になっています。
失敗も含めて登山を楽しんでいる
特に面白いのが、登山の失敗を隠さないことです。
2025年の空木岳では、雪山でラッセルが進まず途中撤退。体力のなさや技術の未熟さを痛感したと書いています。
一方、5月の槍ヶ岳では途中で体力が尽き、あわや遭難というところまでいったことを「生きててよかった」と振り返っています。
そして以前の小秀山の記事では、タイトルそのものが「小秀山に負け続ける」。
初めての失敗登山として、挑戦しては敗北を続けた記録を残しています。
普通なら、登山ブログでは成功した山行を中心に見せたくなります。
しかし、このブログではむしろ失敗が面白い。
「登頂しました。素晴らしい景色でした」で終わらないからこそ、その山行が記憶に残ります。
「きつかった」が、きちんと書かれている
登山記事では、苦労したことを書いていても、最後には「良い山でした」でまとめてしまうことがあります。
uniquePicは少し違います。
鳳凰三山の記事では、南御室小屋までの長い登り、薬師ヶ岳付近の暴風、鳳凰小屋からのノートレースを挙げたうえで、「もう二度と登りたくない」とまで書いています。
ところが、その直後には稜線の美しさを細かく語ります。
厳しい。
怖い。
もう登りたくない。
それでも、美しかった。
この両方が同時に存在しています。
山の魅力は、楽しいだけではない。
そのことを、非常に率直な言葉で伝えているところが面白いのです。
文章そのものがかなり個性的
もうひとつ、このブログを特徴づけているのが文章です。
冒頭からいきなり山の説明を始めるのではなく、管理人自身の近況や心境から入ることがあります。
たとえば鳳凰三山の記事では、仕事の予定が思い通りに進まないことを引き合いに出し、「どうせ相手も一月後には忘れてるし」という話から登山へ入っていきます。
木曽駒ケ岳の記事でも、「やる気が縮退運転中」という独特の表現から始まり、ブログを書くこと自体に苦悩していることをネタにしています。
こうした脱線がかなり多い。
でも、それが嫌味にならないのは、文章全体に「自分を少し笑い飛ばしている」感じがあるからでしょう。
山の難しさまでネタになる
木曽駒ケ岳の記事では、予定していた立山が大雪予報で中止になり、急遽木曽駒ケ岳へ変更しています。
そして雪の状態、登りの苦労、下山時の疲労などを、かなり細かく書いていきます。
それでも文章の途中には、
「トレースさえあれば、そこはいつもの雪山です」
といった軽い表現が入り、さらにトレースを作ってくれた先行者への感謝を、自分自身へのツッコミを交えながら書いています。
このあたりは、単なる登山記録ではありません。
登山中に感じたことを、そのまま文章の面白さに変えているのだと思います。
写真へのこだわりが、記事全体を引き締める
一方で、文章が面白いだけのブログでもありません。
むしろ写真はかなり本格的です。
Z9、Z6II、Z6III、Zfなどを使い分け、レンズもNIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24-70mm f/2.8 S、14-24mm f/2.8 Sなどを使っています。写真ごとに撮影機材が記載されているため、写真を見る側からすると、どの機材で撮影されたのかまで分かります。
ただし、本人が「特別ニコンが好きな訳ではない」と書いているのも面白いところです。
カメラブログのように機材を主役にするのではなく、山を撮るためにカメラを使っている。
そのため、記事を読んでいてもスペックの話ばかりにはなりません。
最終的に残るのは、やはり山の景色です。
「予定通りにいかない」ことも山の楽しさ
このブログを読んでいて特に印象的なのが、計画と現実のズレを楽しんでいるところです。
2025年の振り返りでは、予定していた山行が中止になったり、体力が足りず撤退したり、逆に以前失敗した山へ再挑戦して成功したりしています。
空木岳は2月に途中撤退したものの、6月にリベンジして無事登頂。さらに12月にはテント泊装備で再挑戦して山頂へ立っています。
これは非常に人間らしい登山記録です。
一度失敗したから終わりではない。
準備を変えて、時期を変えて、もう一度挑戦する。
その結果、今度は登れた。
こうした経過まで残っているから、単発の山行よりも本人の登山そのものが見えてきます。
かなり本格的なのに、読者との距離が近い
不帰キレットや槍ヶ岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳、水晶岳などを歩いていることを考えると、登山そのものはかなり本格的です。
それでも「経験豊富な登山者が初心者に教える」という雰囲気は強くありません。
むしろ、
「今日はこんな目に遭いました」
「思ったよりきつかった」
「これはもう二度とやりたくない」
という、自分自身の体験を面白く語っています。
だから読者も、上から教えられている感じがしません。
難しい山を歩いているのに、文章の中では妙に身近に感じられる。
そこがこのブログの面白いところです。
山の美しさだけではなく、山の怖さまで残る
登山ブログには、美しい山を見せる役割があります。
一方で、実際の登山には体力不足、悪天候、暴風、雪、ルートミス、撤退など、思い通りにならないこともあります。
uniquePicには、その両方があります。
美しい写真があり、その裏側に「きつかった」「怖かった」「失敗した」という記録がある。
だから写真の美しさが、かえって際立ちます。
鳳凰三山の記事の最後に書かれているように、厳しさと美しさが同時に存在する。
それは、このブログそのものにも当てはまります。
写真は美しい。でも、山は決して美しいだけではない。
そのことを、ユーモアを交えながらかなり正直に伝えている。
uniquePicは、単に美しい山岳写真を見るためのブログではありません。
失敗して、苦労して、ときには怖い思いをして、それでも山頂に立ったときに見える景色を撮る。
その一連の体験まで含めて「山の楽しさ」として残しているところに、このブログならではの魅力があります。
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